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サヌキノススメ第8回 その1『村井重友石材店(庵治産地石製品)』 

 

サン・クラッケで取り扱っている県産品の生産者さんを一般のお客さんと訪ねる

「サヌキノススメ見学会」!

毎月1回、サン・クラッケで取り扱っている食品、工芸品を作っている会社を見学させてもらい、

その内容をブログや動画などでアップ!

ラジオのコーナーも放送して、より香川の県産品を身近に感じてもらおう!!!

 

という4月から始まったこの企画。

当日はどしゃ降りの雨でしたが、参加者さんの総人数としては一番多い見学会になりました!ありがとうございました。

 

 

午前中は村井重友石材店さんへ。庵治石(あじいし)の加工、販売をしています。

午後は高松市仏生山近辺にある徳栄堂さん。たんきり飴でおなじみのお菓子屋さんです。

 

実はちょうどこのころサン・クラッケ店舗では、「サヌキノ工芸展」という一ヶ月ごとに伝統的工芸品の特集をする企画で「庵治石(正確には庵治産地石製品)」を取り上げておりました!

工芸展ともリンクしたタイムリーな見学会。はりきって行って参りましたよ!

 

まずは高松市庵治町にある「村井重友石材店」さんへ。

 

 

村井重友石材店さんは約50年ほど前にできた会社。

元々は農家さんでしたが、当時、庵治石の加工や販売が盛んだったこともあってその道を志し、別の石材加工会社さんに修行へ出ます。

それが「村井重友」さん。会社の名前の由来です。

今は重友さんの息子・村井一信さんが取締役ですが、重友さんも現役でお仕事をしていらっしゃいます。

 

ちなみになぜフルネームが会社名になったかといいますと、「村井」石材店だと同姓が多いからとのこと。

なるほど確かに。

フルネームを会社名にしている庵治石の石屋さんは他にもありますし、

創業者さんの名前を会社名にするのって、個人的にカッコいいと思います!

 

 

今回、ご案内してくれたのは現社長の村井一信さん(写真左)と、牟礼庵治商工会の平田宗展さん(写真右)です。

平田さんは庵治石の業者さんたちや外部の方を繋いでの商品づくりや、イベントにも携わっています。

なによりも庵治石や業者さんに対してとっても熱い魂!を持っていて、

サヌキノ工芸展で庵治石特集をするにあたっても何度もご相談させていただき、言葉では言い尽くせないほどお世話になりました。

 

では平田さんが熱意をこめ、村井さんが魂をそそぎこむ「庵治石(あじいし)」とはどんな石なのか、

おおまかにご説明します。

 

 

「庵治石」は高松市の庵治(あじ)町、牟礼(むれ)町にまたがる五剣山(ごけんざん)の山麓から採れる石です。

 

なぜ庵治町と牟礼町で採れるのに「庵治」石なのかというと、庵治は瀬戸内海に突き出たような場所にあり、交易の拠点となる港があったんですね。

庵治港から県外各地へ石が運ばれていて、「庵治港から来た石」というわけで、庵治石と呼ばれるようになったというのが1つ。

また、現在のように重機がなかった時代は、庵治の海側から石を切り出していたのも理由だそうです。

ちなみに庵治石を採石したり加工する会社は庵治町にも牟礼町にもありますよ〜。

 

 

庵治石の商品として最も有名なのは墓石です。

数ある石のなかでも最高級の墓石として取引されていて、それはそれは高価なのですが、お値段なりの理由が庵治石にはあるんですよ。

 

石は色々な鉱物の集合体。いわば結晶です。

庵治石はその結晶ひとつひとつがとても細かいぶん、磨いていくと最終的にはツルツルとした表面になり、光沢があらわれます。

さらに、結晶の結合ががっちりと緻密(ちみつ)=と〜っても硬い石なのですが、そのぶん結晶のすき間が小さいので水分を含みにくく(石は水分を吸うんですよ)劣化しにくいために長持ち。

まだらになった黒い点や周りが立体的に浮き出て見える「斑(ふ)」と呼ばれる独特な模様には、吸い込まれるような美しさがあります。

 

後日の庵治石まとめ記事でもくわしく書きますね。

 

 

五剣山から切りだされた庵治石は、加工しやすいように切断していきます。

黄色い歯車みたいな部分が刃です。

とても硬い庵治石を切るには刃も強くないといけないので、刃部分には人造ダイヤがついているのだそう!

 

 

刃と石の間の摩擦でおこる熱はすさまじく、火が出てしまうこともあって、

水を噴射しながら刃は右へ〜左へ〜。

水を浴びせているおかげで、切る過程で発生する石の粉も飛び散りません。

 

 

大きい石を切るのに適した機械、小さいものに適した機械、といくつか種類があります。

私はもちろん、みなさん初めて見る光景に興味津々です!

 

 

ある程度の大きさになったら、次は磨き(研磨)作業へ。

こちらは機械式で、磨くのはコンピューターが自動で行ってくれます。

 

が、コンピューターは入力通りに仕事をこなしますので、きっちりと水平に石を設置しないと磨きに差が出てきますし、取り付ける砥石(といし)の種類もたくさんあります。

ほんのわずかなズレがあると磨き損、かつ、そこだけ磨き直しに・・・。注意が必要です!

 

 

機械で磨いたあとはさらに職人さんの技が光ります!

作業されているのは一信さんの弟さん。磨き専門、研磨のプロです!

こちらも水をかけつつ、手の感触と目で磨き具合を確認しながら、まーっすぐに、まんべんなく手を動かします。

 

 

大きな庵治石を切断して、また切断して、そして砥石の種類を変えていきながら磨き上げて。

さあ、いざ加工へ!

しかしちょっと待ったー!!

 

 

石にキズなどがあると商品にはできないそうです・・・。

村井さんいわく、「黒いマジックで書かれた部分付近にキズがある」とのことで目をこらしますが、どれがそうなのかよく分からず。

 

 

切り出し、研磨をクリアしても加工中に削るうち、キズが見つかることも珍しくないのだとか。

 

庵治石はもともとが傷の多い石。

実は墓石や灯籠などに加工される庵治石は、採石される量のうちたったの3%!

平田さんは庵治石の説明のときにおっしゃっていました。

「庵治石の墓石は、肉で言うと霜降り」なのだと!

最高級の理由はここにもアリです。

 

キズがみつかった庵治石は、キズが無い部分を切り出して像や置き物など小さいものに加工したり、

建築の材料として地盤の下地などに使われるので、捨てたりはしませんよー。

 

 

村井重友石材店さんはお地蔵さまや石の彫刻などを多く作っている石屋さん。

工場内にはズラリとお地蔵さまや仏さまが。南無南無。

重友さん作のお地蔵さまは四国88ヶ所霊場すべてに1つは納められています。

石屋さんごとに特色があって、灯籠などの大きいものを専門にしている石屋さんなどもありますよ。

 

 

最後に、一信さんにお地蔵さまの加工作業を見せてもらいました!

ドリルのようなもので削ったり、

 

 

ノミをハンマーで叩いたり。

 

軽快にハンマーを振り下ろしている一信さんですが、ハンマーの重さはじつに約2キロ。

テコの原理で使いこなすのがコツだそうです。

何度もしつこく言いますけれど庵治石はとっても硬い石。道具にもそれなりの頑丈さ、重さが求められるんですね。

 

 

どどーん!

こちらは見学会前にお願いして作ってもらったサン・クラッケオリジナル商品!できたてホヤホヤの庵治石の奉公さんとの対面は、この見学会で果たしました!

モデルは「張子工房ウスイ」さんの奉公さんです。

これまた画像では分かりづらいものの、髪と着物部分の濃淡がハッキリとちがうんです。何か着色しているわけではなくて、磨きの度合いによって調整しております!

職人さんってやっぱりすごい!

 

 

なんと村井さんはお土産に庵治石をもたせてくれました。

庵治石!日本一高級な庵治石!なぜか服が庵治石柄っぽいですがたまたまです!綿です!

村井重友石材店のみなさん。お休みにも関わらず、作業が分かりやすく見えるようにたくさん準備してくださってありがとうございました!

お土産にもとても感動しました。

平田さんもお休みでしたのに、見学会のセッティングや皆さんへの説明など、ありがとうございました!

 

庵治石の業界では「庵治石」そのもの、または庵治石の商品を広く知って使ってほしいと、さまざまなプロジェクトが動いています。サヌキノ工芸展もふくめて、たくさんの人と人とが協力して庵治牟礼の石屋さんは成り立っているんだなぁと感じた見学になりました。

 

お土産にいただいた庵治石、大きさが手ごろなのでぎゅっと握ると気持ちいい!ハスイでした。

 

 

ハスイ