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サヌキノススメ第6回 その2『田井民芸(張子虎)』

 

9月のサヌキノススメ見学会。

午後は中橋造酢さんと同じく三豊市にある『田井民芸』さんを見学させてもらいました!

 

 

仁尾から車で10分ちょっと。

田井民芸さんは三豊市高瀬にあります。

5月に高瀬茶業組合さんを見学して以来の高瀬!ひさしぶりです。

 

 

『張子虎(はりこどら、はりことら)』は香川県伝統的工芸品に指定されています。

田井民芸さんは明治初年(1868年)ごろに創業。

現在は5代目で香川県伝統工芸士の田井艶子さんと、

ご近所に住んでいるのが縁で作り続けて約28年!綾静子さんのお2人で、

助けあい、楽しみながら張子虎づくりをしています。

 

 

こちらが田井艶子さん。

商品がずらりと並んだ畳の部屋でまずはお話を聞きました。

 

張子虎は5月5日の端午の節句に『虎のように強く勇猛に育ってくれますように』と願いをこめて、男の子に贈られます。

その勇ましい姿と、手でさわるとユラユラとおもりで動く首振りが特徴です。

 

 

上の画像の左側にあるかわいらしい張子虎は「豆大」サイズ。

「豆大」より大きいとなると、顔つきや色付けも大きく変わります。

豆大も愛嬌があってかわいいですが、大きいものも迫力があっていいですね!

迫力があるのに足がまんまるなのもポイント高い!

 

 

現在、香川県で張子虎を作っているところは2軒。

こちらの「田井民芸」さんと、同じ三豊市の仁尾で営んでいる「三宅人形店」さんのみになりました。

 

香川県の伝統工芸品に指定されている「節句人形」の伝統工芸士さんも三豊にいらっしゃったり、

仁尾で『八朔人形まつり』がおこなわれたりと、人形に関する文化が盛んな三豊。

これらは三豊市仁尾の歴史にも大きく関わっているのですが、そちらはまた後日のブログで。

 

田井民芸さんの張子虎の作り方はこーんな感じです!

 

 

絵付けは日本画の顔料にニカワを混ぜたもので行います。

取り扱いは難しいのですが、独特の風合いと雰囲気が出るので これがベストとのこと。

 

以前の見学会で、高松張子を作っている張子工房ウスイさんにも伺いました。

同じ「張子」ですし、実際に作り方や材料も似ているのですが、決定的に違うことが2つ。

 

 

ひとつは張子作りに古紙も使っていること。

本の中を開くとひらがな無し!漢字ばかりが並んでいます。

古紙を取り扱う業者さんがいて、ここまで売りに来てくれるのだとか。

 

古紙はとても丈夫ですが現代ではなかなか手に入りません。

近所の書道教室からもらった書き損じの半紙も合わせながら、型に貼っていきます。

 

 

もうひとつは、型が木から作られていること。

 

 

左の黒いものが木型です。

頭、胴体、足、しっぽはそれぞれ別パーツ。

黒くなっているのは本来の木の色ではありません。

貼った和紙を木型から取り外しやすくするために木型に塗る油が、黒く残っています。

 

1本の木を彫って作っているので、パーツが別れていても重量はなかなかのもの!

田井民芸さんが作る張子虎のなかで最大サイズのものがコチラなのですが・・・。

 

 

なんと全長120センチ!

紙で出来ているのに40キロくらいまでなら耐えられ、子供が乗れちゃう大作!

しっぽだけでも木型が重いのなんの。胴体は田井さんと綾さん、2人がかりで運びます。

作るのも大変で、新聞紙を四切にしたサイズの紙を約600枚も貼り、紙を貼るのも乾かすのも何日もかかります。

 

あまりに大きいので展示用の商品かと思いきや、全盛期より減ったとはいえ家庭用に売れているそう!

どのペットより大きいですよね・・・すごい・・・。

 

 

こちらが別棟の作業場。

綾さんと2人きりで世間話も交えつつ、座って作業をしています。

艶子さんと綾さんは雰囲気が似ているので最初は姉妹か親戚かと思っていたのですが、とても気が合うんですね。

和気あいあいとしていて見学会もなごやか〜に進みました。

 

部屋の奥側に見えているのが獅子頭です。

 

 

張子虎を中心に、田井民芸さんでは獅子頭なども作っています。

虎と同じく型は1つずつしかないので、時間をかけて量産。

 

あまり知られていないのですが、香川県は獅子舞文化がとても盛んです。

サン・クラッケで行う10月10日からのサヌキノ工芸展で獅子も取り扱うので、たくさん商品を納品していただきました!

 

 

張子虎のことを知らないまま田井さんの家に艶子さんが嫁いできて、40数年。

平成4年ごろに5代目を受け継ぎました。

旦那さんは別の仕事をして家計を支え、艶子さんは田井民芸の伝統と技、家事の両立をしています。

 

1から10までの作業を手とり足取り教えてもらったわけではなく、

まずは自分なりに行ってみて、それを直されるという方法で技を習得していったそうです。体や目で覚えていったんですね。

 

 

伝統を守りながら、現代の生活や若い方に合わせて「張子虎ストラップ」も生み出しました。

イベントへの参加を頼まれれば場所が高松であろうが三豊から参加!

三豊の幼稚園、小学生、中学生へのワークショップも毎年行い、張子虎を知らない方に向けて積極的に伝承活動を行っています。

その優しさと心意気にサン・クラッケも何度助けられたか。

 

やさしくて勇ましい田井民芸さんの張子虎。お子さんや家庭を守ってくれそうなパワーを確かに感じます。

サン・クラッケまでぜひ見にきてくださいね!

 

田井民芸さんのホームページはコチラです〜。

 

次回の更新はお昼ごはんと仁尾の街歩き、寄り道についてになります。

ブログが遅れ気味です!がんばります!ハスイでしたー!

 

 

 

ハスイ

 

10日からの工芸展に向けて

毎月10日から始まる工芸展に向けて!!

来月は、サヌキノ祭りと題して 「讃岐のり染」と「讃岐獅子頭」の

工芸展フェアーをサン・クラッケの2階で開催いたします。

こちらは、讃岐のり染の「大川原染色本舗」さん。

毎年、ことらで油単を作られた獅子組の方達が踊りにきます。

という事で、獅子が大好きな、スタッフにっしーと一緒に

獅子舞を見に行って来ました。

曲打ちと太鼓の音!!

そして五穀豊穣をなどを願って奉納する、獅子舞。

迫力がありました。

写真は弓弦羽獅子保存会の皆様。

ご協力ありがとうございました。

讃岐の伝統技法で作られる、のり染と獅子頭。

今回もサン・クラッケならではの展示を致しますので

是非見に来てくださいね。

 

工芸品ハンター池添

 

 

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