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「張子虎の絵付け教室」レポート

本日は田井民芸の5代目、艶子さんによる張子虎の絵付け教室を行いました。

 

まずは「ごふん(顔料の一つ)」を塗った白無地の虎さんとご対面。

それにニカワを混ぜた黄色の顔料で塗っていきますが、ゼラチン質たっぷりの状態ですので

少し湯煎で溶かして使用します。

白無地に塗っていく為、塗り間違えたら「どうしよう」とおそるおそるの手つきでスタート。

 

ポイントは顔の彩色。

大きく塗ってしまうと小顔な虎さんになるので、皆さん真剣な面持ち。

悩みながら少しずつ少しずつ塗っていきます。

 

〜ここでちょっと艶子さんの張子虎講座〜

張子虎の歴史は、室町時代にまで遡ると伝えられています。

以前のブログでも紹介しましたが、江戸時代には仁尾は海運の拠点とされており、

上方からの様々な文化がはいってきており、張子虎もその一つとされているそうです。

 

今回は実際に製作材料である江戸時代の古書もお持ち頂きました。

その古書にも艶子さんのこだわりがあります。使用するのは明治時代以前の古書のみ。

昭和初期の古書は使わないそうです。

その理由は戦時下、紙の材料が調達しにくくなり紙質が悪くなったからだそうです。

実際に手で何度も揉み、紙を裂いてみましたが大の大人でもかなりの力が必要でした。

 

また張子は紙を使った内部が空洞の人形ですが、成形する為に型(モールド)を使用します。

大きい虎では、頭部と胴体、四肢にしっぽ、そして耳2つと全部で9型存在し、

それぞれ古書を貼り付けて乾燥させ、切り込みをいれ型を抜き出します。

この時、全てのパーツを繋げるのりにもニカワを用います。

昔ながらの作り方を踏襲していますが、本当に手間がかかる代物。

 

色付けが終り、ひげをボンドで取り付けニスを塗って出来上がり。

2時間掛けて作成した、力作たち。

それぞれいろんな表情をしていますね。

 

今や西讃で2人の生産者しかいない伝統工芸品。

こどもが健やかに育つ事を祈り物づくりをされ、それを送る親御さんの気持ちを考え手間ひまを惜しまない、

田井さん(田井民芸)、三宅さん(三宅人形店)に感謝です。

 

田井さん、参加頂きました皆様、本日はお疲れさまでした。

 

来週は庵治石を使用した「石あかり」作り。

9月22日(日)、11:00スタートとなっております。参加費は¥1,000円。

まだ空席は残っております、是非ご参加下さい。

 

やました

 

 

遊びの達人 夢中庵さん

木彫工房「夢中庵」さんにお邪魔しました。

欄間彫刻や漆など多彩な物作りをする瀧川さん。

 

下は欄間彫刻の技法、浮かし彫り。立体かつ写実的。

 

下はお皿。輪が割れている部分に補強に「ちぎり」が入っています。

瀧川さんの「ちぎり」は特徴的で、蝶の姿をしています。

先端が細くなり加工に手間が掛かるため、実は難しいそうです。

 

材料は肥松、讃岐彫り(地紋彫)を使用した輪花干菓子盆となります。

地紋彫とは、比例均衡して成り立つ模様の事です。見難いですが中心がそう。

 

打合せ後、瀧川さんの東屋にもお邪魔させて頂きました。

たき火のシーズンになると、気に入った仲間とお酒を酌み交わすそうです。

小屋の横は清水が流れており、蝉とせせらぎの音が何とも言えませんでした。

 

そして全てお手製の石釜。

約7ヶ月の時間を費やし、完成したというもの。

定期的にピザなどを焼き、パーティも開催するとか。

 

そして次は五右衛門風呂を作る計画。

夢は膨らみます。

 

西植田の夕暮れは何とも言えず、哀愁をさそいます。

 

瀧川さんの作品は近日取り扱う予定。

上記、輪花干菓子盆の紹介を致します。

やました

張子虎 三宅人形店

もともとは張子虎は大阪からもたらされたものだそうです。

その昔、参勤交代があった時代に仁尾港は上方への海運の拠点となっていて、

その由縁により関西の張子技術が讃岐に伝わったとされます。

昭和40年代にはまだ、仁尾(三豊)〜関西の職人の行き来がありました。

その頃は10人程の職人さんがいたそうです。

 

しかし今では讃岐で張子虎の職人さんは2人だけ。

今回はその中のお一人、三宅人形店にお邪魔しました。

 

明治30年創業の三宅人形店。

100年以上の歴史があります。

 

少し仕事を見せて頂きました。

型(木製)に濡らした古書を貼っていきます。

大きいものを作る際は古書を20枚近く使うそうです。

 

和紙を塗る際の「のり」は小麦粉を溶かしたもの。

これが一番、具合が良いとの事。

 

そして軒先で乾かし、

 

特製の窯で乾燥させ、型から和紙を外します。

 

これは型を抜く前の状態。

完全に密着しています。

 

切れ込みを入れ、型から外した状態。

ここから先はタイミングが合わず拝見できませんでしたが、

この後ニカワを加えた胡粉(貝殻からできたもの、簡単に言えば白い絵の具)を塗り、

更に顔料を用い彩色を行っていきます。

 

三宅さんのこだわりは、材料も作業も手を抜かないこと。

それは、すくすく育つ子どもの為を願っての事だと教えて頂きました。

たしかに細部に至るまで、丁寧な仕上がりになっています。

7日(土)より店頭にて販売します。

やました

 

欄間彫刻(らんまちょうこく)

その歴史は約1000年。

平安時代にはその原形ができ、安土桃山時代にその技術が開花し、

江戸〜明治〜大正まで下り、やっと民間に広まったそうです。

当時、鴨居の上に光を取り入れ風通しを良くするという実用性と、

品格や権力を表す為の装飾として取り付けられていました。

 

 

 

欄間彫刻の妙は、透かし彫り(木をくり抜き紋様を表す技法)と

浮かし彫り(輪郭を削り彫刻を立体的に見せる技法)。

写真では分かり辛いのが残念です。

下も透かし彫りとなります。

 

 

常に新しい発想、絶え間ない技術向上と産業として持続する為の方法、

今の生活様式にあった工芸品の在り方を考え、熱く語ってくれた小比賀彫刻の小比賀さん。

 

欄間彫刻は建具、障子の一部として存在していますので、すべて受注生産となります。

実物を紹介したいのですが、商品としては存在しませんので当店では、

その技法を使用した彫刻品を2階「産業工芸展」コーナーで販売しております。

やました

 

吠える虎

 

田井民芸さんのはりこ虎。

上から順に、

豆大 ¥1,575(税込)

8号 ¥3,150(税込)

4号 ¥6,825(税込)

勇敢に吠えております。

小さい虎も吠えてます。

4号サイズの箱にも、この通りお茶目な虎が。

 

張子虎は、中国の虎王崇拝が日本に伝わり作り始めたそうです。

虎はその昔より、勇猛果敢な動物として、また親子の愛情が深い動物とされています。

その虎の武勇や子どもの健やかな成長を祈る気持ちから端午の節句の飾り物として古くから

用いられてきました。

 

これだけユーモラスで可愛ければ、端午の節句でなくとも飾りたくなりますよね。

店頭では張子虎のストラップも扱っております。

プレゼントにもぴったり。

 

やました